IRとVA
IR(information ratio)は実務的には α/TE であり、αは単純に対BMの超過収益(=ポートリターン ー BMリターン)を意味するのだが、学術的には他の求め方をする場合もある。
他の記事で、IR=IC*√BR であり、ICは「勝率*2-1」、BRは「独立な意思決定の回数」であることを書いた。今回は別の方法を示す。
・IR=αのt値 / √n
αのt値= α / Standard Error
n:サンプルの年数
ここでのαは、ポートリターンのRfに対する超過収益を、BMリターンのRfに対する超過収益で回帰したときに残るα(つまり切片)。
実務的にもαが統計的に有意に出ているかどうかを検証することはあるので、覚えておいたほうがよいだろう。
なお、この計算式で求めるIRは近似IRといわれ、実際のα/TEと近くなるらしい。
・Value Add
VA= α ― π*ω^2
π:リスク回避度
ω:Residual risk
ファンドマネジャーのリスク回避度によって得られたαを切り分けることで、真のα(スキルというのか??)を切り出しているような感じらしい。
VAは実務で全く使ったことないけど、試験のために公式だけ覚えておく。